黒猫翁の言いたい砲弾

新聞やテレビを賑わしていることについて思ったことを書いていくページです。公開の備忘録?ですかねw

コベ総理大臣のひととき

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自民党の新型コロナ対策


とある某国の一室――

コベ総理大臣「やべーですよ。米国が240兆円の緊急経済対策を打つらしい。我が国ももう少し色つけないと・・・」

アッソウ財務大臣「聞いた。GDP約10%だっけか・・・事業規模だと600兆円超えてるんだろ」

コベ「うちは60兆円出すと言ってますけど、これって事業規模ですよね? 真水部分だとせいぜい20兆円で、GDPの3~4%ですよね。あまりにしょぼくないすか?」

アッソウ「へへ、実はもっと少ねえんだけど・・・まあ随分差をつけられたもんだな、ガハハ」

コベ「いや、笑ってる場合ですか。うちももっと出せないんですか? ほら、若手の70人くらいが消費税を0%にしろって意見書出してきてるでしょう? 他の勉強会の人数と合わせると百人超。野党もぽつぽつと5%に減税しろってうるさいし」

アッソウ「若手なんて屁でもねえ。今度の選挙の公認で黙らせりゃいいんだよ。野党はほっときゃブーメランで自死してくれるしな。だけどとにかく・・・消費減税だけは絶対ダメ。その話をしたら、あんたとはもう絶交するよ」

コベ「ぜ・・・ぜっこうなんて・・・そんな寂しいこと言わないで。あのですね。何故なんですか。そもそも消費税って景気の良し悪しで上げたり下げたりしても不思議はないと思うんですが。それなのに、なんでそんなに上げることばっかしに拘るんですか?」

アッソウ「オレは神輿にすぎんよ。それより本体を見なよ。財務省。あの団体をなめちゃいけねえ。やつらは教祖OBたちを筆頭にした狂信者の集まりだからな。男たちが雁首揃えて架空の家計簿を崇拝してる宗教みたいなもんだ。それだけに思い込んだら何するかわからん。消費減税なんかしたらオレの醜聞があっというまにマスコミにリークされちまうだろうな。あんただって森友事件があるじゃねえか。財務官僚に忖度させて公文書改ざんさせたんだろ? まあ、財務省の役人どもがケツまくりゃオレだってあんただって一巻の終わり。へたすりゃヨッシャヨッシャの親父みたいに世間から葬り去られちまう」

コベ「森友か。くそ、そもそもNK党の党首が余計なことむしかえさなければこのままシレっと終われたんですが・・・だけどやはり消費の落ち込み、大丈夫ですかね? このままじゃ5月のGDP集計が大変なことになってネットがうるさくなりますよ。ちょっとだけでも色つけてくれませんかね・・・せめて8%に戻せば、少なくとも8%から10%へあげたときの影響が少しは消えるのでは・・・」

アッソウ「だから――『外出しないから消費減税は即効性がないので今考えるべき対策じゃない』ってことにしてるだろ? 渡邉哲也ってオレの息のかかったヤツにプロパガンダ打たしてるとこだから減税の話はネットからもそのうち消えるはずだよ。これでゴリゴリと押し通しておいてコロナが収束したあとはしらばっくれてりゃいいんだよ」

コベ「外出って・・・外出しなくったって部屋代、電気代とか、いくらでも消費はされるじゃないすか。どんなときでも食費は出ていくわけだし。それに税率の設定を変えるだけなら今から準備すれば6月始めにはできるので、商品券の発行と即効性は変わらないでしょ」

アッソウ「あんたバカだな。そもそも消費減税なんかしたら効きすぎてGDPが跳ね上がっちまうじゃねえか」

コベ「バカってあなた・・・えーあのですね。GDP上がれば国民の実質賃金も上がって、政府も歳入がドンと増えて万々歳じゃないですか」

アッソウ「あのなあ、そんな実績あがっちまったら今まで増税してきたのは何だったんだって、国民やマスコミから一斉に袋叩きにあうだろうが。そんなことも分からねえのか? オレたちゃもう後戻りできねえんだよ」

コベ「うぅん、やはりそうですか・・・」

アッソウ「それに次は15%に消費増税するよう色んな方面から言われてるんだ。輸出企業は仕入れを叩きゃ消費税の還元で大儲けできるからな。IMFにも出向者に根回しさせてそれを推奨するコメントをさせたばかりなんだからさ。くれぐれも余計なことはしねえくれよ?」

コベ「まあ分かりました。そういうことなら仕方ないですね・・・。じゃあせめて現金バラマキを米国並みに充実しますかね。そっちのほうがヤッテル感があるので総理の私としてはむしろ有り難いかと」

アッソウ「バカか。粗利の政府保証なんて真面目に考えてたら、政府が貧乏になっちまうじゃねえかよ。せっかく国民から吸い上げた税金を、なんでノシ付けて戻さなきゃならねえの。ちっとは頭使えよ」

コベ「いや・・・あのですね。そういう意味においてですね。西田さんが言ってたように、税金で払うのではなくて国債発行すればいいんですよ。市中銀行に広がった国債は日銀が買いオペで取り戻せば統合政府の借金はゼロでしょう? 政府のサイフはちっとも痛まない」

アッソウ「そんなことは分かっとる! だけどそれもさっきの話と同じで、国債発行しまくっても借金ゼロってのが大々的に知れ渡ったら、財務省はやっぱり袋叩きになるだろうが。オレたちが『政府の国債発行額を国民の頭数で割って、あたかも国民の借金のようにみせかけてきた』――その悪事がバレバレになっちまう。そんな話を記者会見でされてみろ。吊るし上げだ。オレは絶対いやだからな」

コベ「じゃあどうすんですか」

アッソウ「和牛商品券! これが突破口になる。『ワギュウノミクス』として大々的に記者会見しねえか?」

コベ「ウ、ウシですか。魚券とか野菜券とか・・・そのうち肩たたき券とかも出てきそうででイヤだなあ。それにこんなんで国民は助かりますかね? やはり私としてはですね、5月のGDP集計が心配であると、こう思うわけです」

アッソウ「中国から早く出入国を元に戻すように圧力かけられてるだろ? そろそろ戻しゃいいんだよ。インバウンド経済と観光立国ですでに舵を切ったんだから今更やめるわけにいかねえだろ。とりあえず中国人をわんさと呼んで、消費が落ち込んだ分を取り戻しゃいい」

コベ「中国のインバウンドは“兆円”の単位なので小さくはないですが、GDP総額からしたら高々数パーセントなんですがねえ」

アッソウ「外国人でも人は人。人が街に満ち溢れるんだから、いかにも景気が上がってるみたいでいいじゃねえか。国民はGDPなんて難しいことは知らねえからこれでいいんだよ」

コベ「だけど新型コロナに感染してる若者がまたまた入ってきそうですよね」

アッソウ「中国のトップは感染を抑え込んだって言ってるだろ? (どう考えたって嘘だけど)それを信じるしかないんじゃないの。いっとき日本に感染ピークがたったとしてもさ。まあ、そんときゃアビガンをガンガン飲ませりゃいいじゃないの。それに死ぬのはほとんどが持病持ちの高齢者ってことだしな・・・まあ年寄りの数が減ってくれれば財務省的・・・というか社会保険的には助かるわな」

コベ「最近は若者も重症化してるって医師会がうるさいんですがね・・・ふむ・・・まあそれはいいとして、そうすると中国人にたくさん来て頂くための追加措置が必要ですね」

アッソウ「そうそう。だからまずは中国人の入国禁止を実質的に解除してだな。今ガランガランになってるホテル・旅館・民泊に優先的に宿泊させるわけだ。そうすりゃホテル業に補助金入れる必要なくなるだろ? そのための緊急特別措置として『ニイハオ商品券』を新たに打ち出す」

コベ「は?」

アッソウ「店内の第一言語を中国語にするとか、店員の半分以上を中華系にするとか、とにかく中国人が来やすい環境に変えたところには金を出す。いや、いっそのこと緊急経済対策金の一部を中国に渡して、誘致活動をやってもらうというのでもいい。実はこのことはニガイ幹事長の賛同を得てある」

コベ「手回しがいいですね、相変わらず。それから、ついでにIRも早めに前に進めたいんですが・・・。今マカオとラスベガスが閑古鳥鳴いてるんで、中国系の業者がうるさいんですよ」

アッソウ「それも問題ねえよ。それは『クールジャパン・夢色賭博商品券』として新たに打ち出す。大阪と横浜のトップにはもう話をつけてあるよ。他にも『アイヌ優遇商品券』と『北海道・沖縄土地売却商品券』もついでに検討を加速してる」

コベ「ほうほう・・・政策を総動員してるって感じがしますな。それだけ商品券があれば消費増税ショックと新型コロナ対策は十分な感じですね」

 

アッソウ「そのとおり。少なくても表向きは一生懸命感が出てるだろ? いずれにせよ今はひとつのチャンスと捉えることだ。国内消費を最小化して中国政府と企業に来て頂くための一大国家プロジェクトを進めるうえで、今のコロナ問題は、この上ないショックドクトリンとなる。それに対応できない企業や個人は消えてもらうしかねえだろう。すべては“自己責任”だ。それが世界の常識だからな」

コベ「おや? なんか感染者数が急に増えているみたいですが・・・。ははは。ま、いっか。とりあえずスランプ大統領に報告して、そのあと緊急記者会見があるのでちょっと行ってきます。マスコミがコロナで騒げば騒ぐほど消費増税による経済低迷が目立たなくなるので有り難いですわ」

アッソウ「ああ、大手のマスコミには事前レクしてあるから。じゃあ会見ではうまく誤魔化してな。よろしく頼むよ」

(おわり)